2014年01月06日
更新滞りまくりですが
今や専門誌の実売部数にさしたる意味はなく、
Webアクセス数もコスト重視の安定モードで巡航するのが普通となっており、
面白いネタがあんまり無いなー...とサボり続けておりますが、
もしかしたら、このサイトもリニューアルするかも...しんない♪
本年も、生暖かい目で見守っていただけますよう宜しくお願いします。
今年の目標は「まだ死なない」
今や専門誌の実売部数にさしたる意味はなく、
Webアクセス数もコスト重視の安定モードで巡航するのが普通となっており、
面白いネタがあんまり無いなー...とサボり続けておりますが、
もしかしたら、このサイトもリニューアルするかも...しんない♪
本年も、生暖かい目で見守っていただけますよう宜しくお願いします。
今年の目標は「まだ死なない」
新年あけましておめでとうございます。
2012年、平成も24年目、昭和で数えると昭和87年...。
メディアのカタチは刻一刻と移ろって行きますが、
その中で、成すべき事を考えて今年も活動して参ります。
何卒、宜しくお願い致します。
エフエックス合資会社 代表 舩津章
インプレスビジネスメディアの刊行している「IT Leaders」。
最新号は「2011年8+9月合併号(7/29売)」。つまり、8月はお休み。
発行周期の変更に拠らない「月刊誌の合併号」は珍しいね。
「IT Leaders」はコントロールド・サーキュレーションの無償配布誌。
広告収益に頼る部分が大きいので、夏枯れの8月はお休みになった模様。
書店売りの定期刊行誌では、こうは行かないけれど、これはこれでアリ。
Webサイトもあるし、9月からは普通に戻るのでご安心を。
編集長も南の島に遊びに行ってしまう訳ではないそうです...(^-^;
IT系メディアの各種情報を発信するサイトとして20世紀末に立ち上げたこのサイトは、IT系メディアの変遷と興亡を逐一取り上げて参りましたが、ここ数年は雑誌メディアの大幅な減少とWebメディアの成熟化によって、さほど大きなトピックを得る事も少なくなっています。
エフエックス合資会社のWebサイトも兼ねている、このサイトをこの先どうするか?
そう遠くない時期にリニューアルせねばと思っている所です。
過去のニュースは役に立つ事もあるかもしれませんから残します。
CMS(MovableType)によるサイト構築はイマイチ運用しにくかったので、
htmlを手書きするヘッポコWebサイトに戻る可能性もありますけど...(^-^;
広告業にとって厳しい経営条件の中でも、皆様のお陰をもちまして元気に活動しておりますので、その点はご安心下さい。
専門メディアへの広告掲載や広報支援のご相談はいつでも承ります。
お気軽にお声掛けいただければ幸いです。 f/x 代表 舩津章
このたびの大震災で被災された皆様、ご家族ならびに関係者の皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
この災厄に際し、エフエックスも被災者支援、復興支援にできる限り取り組んで行こうと思います。地震・津波・原発事故と先の見えない未曾有の連鎖災害が発生しておりますが、その苦難を克服して新しい世界が築ければと考えます。
エフエックス合資会社 代表 舩津章
単になるネタ切れです。夏バテではありません (^-^;
丹念に探せばネタはあるのだと思いますけれど......。
「新創刊」みたいな景気のイイ話は少ないし。
雑誌の実売部数情報も2009年度下期までデータは出でいますが、IT系専門誌の部数動向に大きな動きはありませんから面白くないです。
今は過渡期。恐らくはそういう事でしょう。
本格的な電子出版・電子雑誌の勃興期は、そこまで来ています。
今、暫くは各出版社とも他社の出方を様子見らしいですけど。
かつては違和感無く製造業に分類されていた動きの鈍い「出版社」が、どれだけ身軽な存在に変わっていけるのか?資本と販路が無いゆえに「編集プロダクション」に甘んじていた会社がどこまで伸びて行くのか?
出版物とアプリケーションの境界が曖昧になっていますから「Web制作会社」や「ソフトウェア開発会社」にもチャンスは大いにあるでしょう。
その辺が興味深いですね。下克上、下克上。
「Web担当者Forum」の記事
「日経BPネットが有料リンク掲載、明らかなSEO目的でGoogleを挑発中?」
「編集長ブログ」で安田編集長が書いている記事ですが、表向きは「Google検索も、
まだまだな所があるよねー!!」という話にしていますけれど、本音は「BPさんは、随分、堂々と「直リンク」で金儲けしてますねー!!」かもしれないな、と思います。
Webメディアからのアド・サーバーを介しない「直リンク」は、リンク先のSEO効果を一気に押し上げます。普通はもう少し内緒にしてコソコソやるものなのですけれど、今回の物は堂々と「PR」と表示されていますね。
当然ながら「裏メニュー」設定の模様です。
「Web担当者Forum」で取り上げられちゃったから消えるかな?
仔細に見るまでも無く、雑誌全般の低落傾向は変わらず。
「日経パソコン」が「実売部数No.1」の座を「日経PC21」に明け渡したが、「日経PC21」も部数を3,000部以上減らした。
一方、「日経ソフトウエア」「日経Linux」といった書店売り/個人向けのIT誌は堅調。軽めの情報欲求はWebで済ますが、濃い目の真面目な情報を雑誌に期待している読者は、少なくないという事だろう。
大量の資源と資金を要する「出版」という事業は転換期を迎えようとしていますが、「雑誌=多様で雑多な情報・思考・思想を編集者を介する事で昇華させた情報パッケージ」という文化は後世に残すべきものです。
「電子雑誌」に形態が変わっても、それは紛れも無く「雑誌」。
反攻準備が整うまでは、精一杯に持久・撤退戦を戦い抜かなければね。
遅ればせながら、2008年下期ABC部数も勘案した雑誌データの更新を行ってみましたが.........如何ほどの意味があるのか、と自問自答。
サイトの構成自体を見直さないといけませんなぁ。
これだけ雑誌数が少ないと部数動向などはどうでもいいような気もします。
フリーマガジンや無償配布誌が燃料切れで墜落必至となっていく中でも、趣味誌領域では電子工作誌などの創刊も続いており、「専門雑誌」という文化が全否定される物ではないという確信はあるのです。
実際、苦境に立っているのは雑誌ばかりではなく、Webメディアも状況は芳しくなく、広告売上の補填に為に始めた「クロスメディア戦略」という魔法もズタボロになってしまいました。
ここ最近のエントリーにも書いている通り、大きな資本によって、多くの労働力とインフラを以ってメディアを運営するという形態が限界に来ているのであれば、低コストを旨とするインディペンデントな専門Webメディアこそが救世主となる筈ですが、ここでも収益性の確保という問題を早期にクリアしないといけませんが。
日本ABC協会の2008下期公査部数が発表になって、文化通信や出版月報など業界関連各誌/各紙にも部数が掲載されております。
「日経パソコン」と「日経PC21」の実売部数が、ともに16万部台となり、その差が5000部以内になっていたりして非常に興味深い。
追々「雑誌データ」は更新致しますが、何やら空しさを感じるのは気のせいか。
諸行無常。
昨日は休刊となる「YOMIURI PC」の慰労会にお邪魔して来ました。
歴代編集長以下、関係者が多く集う中、「無念の涙」もありました......皆さん、お疲れ様でした。ムック刊行の企画はあるようですから、雌伏の時を経て、いつの日かの「復刊」を期待します。
※讀賣新聞社から「復刊」しなくたっていいと思いまーす。新聞社に未来あるのか?
さて、このエントリーはエフエックスの営業案内です(^-^;
人的ネットワークの疲弊を懸念して、今までは積極的にアナウンスしていなかった「広報支援サービス・パッケージ」ですが、今回、毎月の実施回数を限定する方向でオープン提供を開始致します。
◆プレスツアーとリリース配信代行をセットにした気軽に使える「カンタン広報Pak+」。
kouhou_Pak+.pdf をダウンロード
ITmediaのIT戦士こと岡田有花記者が本日、書いている記事
【「タダが当たり前」の時代は終わる? カフェスタが「お金払って」と呼び掛けた理由】
興味深く読ませていただきました。あまり、共感はしませんでしたが。
果たして、有償化を叫んで成功した例があったであろうか.........。
広告収益頼りの運営が行き詰りつつあるのは、SNSだけでなくWebメディアも一緒。
ボーダーレスの時代をIT戦士も生き抜いて下され。では、良い初夢を(早過ぎか?)
「コントロールド・サーキュレーション誌」が、なかなか上手く行かない理由は、「作り手(出版社/編集部)」と「受け手(読者)」に大きな温度差が有るからではないかと思っています。
書店販売雑誌や直販誌は、読者が自ら望んでお金を支払い購読しているので、雑誌の執筆者や編集者、そして雑誌自体に対する忠誠度が非常に高く、言わば雑誌に「臣従」してくれる読者です。
一方、購読希望者リストや様々な名簿から媒体に適当と思われる各種条件に沿って出版社が審査/抽出した人に無償で送付する「コントロールド・サーキュレーション誌」の読者は、どうしても相対的に帰属意識や忠誠度が低くなりがちです。
巷にたくさんの「フリーマガジン」が溢れている現在にあっては「あぁ、素晴らしい無償雑誌を本当にありがとう」と感謝してくれる読者は、少数だと思います。特に創刊直後は「お試し購読DM」として送付される事も多いので「なんか変な冊子が送られてきたゾー」という印象を持つでしょう。
そして、作り手は作り手で有償雑誌読者と長く付き合ってきた編集者が新たに「コントロールド・サーキュレーション誌」手掛ける場合、こんなに良い情報満載なのに無償で読めちゃって「良かったな、キミたちは幸せ者だぞ、コノヤロー!」と思ったりしてしまうと、読者とのズレは悲劇的なまでに拡大ということになります。
「コントロールド・サーキュレーション誌」を運営していく為には、貴重な情報、有用な情報を提供しつつも、独善的な啓蒙を嗅ぎ取られるような特集は封印し、決して上から目線にならず、「厳しい条件をクリアした読者様」に対して少し謙った位置からサポートをして差し上げるというポジショニングが必要なのだと思います。雑誌主導と感じさせないイベントやコミュニケーション・サービスの在り方も考えないといけないでしょう。
あたかも「執事」のようにというと、少し違うかもしれませんけど。
なんちって、更新をサボっている理由にはならないね。
でもねー、実際、時間の進み方が早いんだよなぁ。
さて、ここ数年は雑誌の中身にさほど踏み込まず、休刊情報を中心に悲壮感を煽りつつ展開して参りましたが、「雑誌」の数が少なくなったので必然的にネタが減少。部数動向ネタに関しても、各誌とも専門誌らしい小幅な動きに留まっているので、さほど気にする必要もなくなった。
「これはしたり」
Webメディア自体やメディア企業のウォッチなどにも注力しないいけませんな?。
そういえば、アイティメディアを辞めた松浦氏は、かつての親分(平松庚三氏)とともに「カウイチ」という会社に収まったのですよね。結局の所、旧メディアセレクトとの合併はなんだったのか......というのは今はまだ触れないでおこう。
それと日経BP社が頑張って発行しているマーケティング資料「日経BP LAP」。
苦戦を強いられる雑誌広告を側面支援するメッセージが載る事が多いのですが、最新号では「インターネット広告ではインプレッション効果(=見せる効果)こそ大切」と調査資料の裏付けを以って言い切っております。「ネット広告の看板化」という言い方は私もしますが、これは「雑誌広告の再評価」にも繋げる事ができる良いデータですね。
2008年も変わらぬご愛顧を宜しくお願い致します。
正月休みを利用して2007上期ABC部数と2006年下期の部数比較を電卓でチマチマとしておりました。「雑誌データ」も一気に更新しようと思ったのですが、やはり自宅では資料が足らない.......改めて更新いたします。
さて、今回は時間があったのでIT系雑誌以外のABC加盟誌すべてについて前期との部数比較をしてみたのですが、一般週刊誌、女性誌・ファッション誌、低価格な生活誌、テレビガイド誌、地域情報誌など広範囲で部数が大幅に減少していました。早い時期にネット普及の影響をモロに受けたIT系雑誌が比較的安定しているのと非常に対照的です。
インターネット利用が普通のオジサマやオバサマ、オネエサマまで浸透した結果なのかもしれません。
ニュースやゴシップ、テレビ番組予定、節約料理レシピ、流行ファッションの価格など、それ相応の情報が得られればある程度、読者が満足してしまうタイプのあまり特殊ではない情報系雑誌への影響はより深刻で、より深い情報提供や編集企画の工夫が求められるという事かと思います。
一般誌にも大きな影響が出て来たことで業界的にも危機感は高まっているのかな?
IT系出版社が業域を拡大する過程で「総合コミュニケーション・プロバイダー」とか言い出した辺りから「危うさ」を醸し出していましたけれど、スポンサー企業の意向に沿ったタイアップコンテンツを日常的に量産し、導入事例などのコンテンツを2次利用前提で提案し、冊子の印刷まで請け負っている現在の姿は「何でも屋」でしかない。
元々、「報道指向」は強くなかったIT系メディア企業群、それでも腐ってもメディア企業であった筈ですけれど、存在意義の第一である「読者に偏りの無い信頼のおける有用情報を提供する」が実行不能となる日も遠くない無いような気もします。
企業規模が大きくなり出版不況下で「広告収入だけでは喰えない」のは事実だったと思います。しかし、目先の手っ取り早い利益確保に走り、コンテンツの受託制作に留まらずイベントからSPツール制作にまで手を広げた「何でも屋稼業」展開は、メディア自体の信頼性・ブランドを大きく毀損してしまいました。
中でもWeb読者はどれだけ自分達が営利目的に利用されても大きな声を上げませんが、非常に厳しい読者達ですから、見限られつつあるような気がします。それは「読者第一」の姿勢を忘れた時から宿命付けられた終末ですね。
読者と向き合って良質の編集記事を頑張って書き続けている編集スタッフが沢山いる事も判っていますが、特にWebメディアにおいて拡大と増殖を加速する企業方針にあまり良心を感じないのも事実。
メディア企業で無くなったそれらを何と呼称するのが適当なんだろうか。
アイティメディアの「TechTarget」が料金改訂を行った。
代表的なメニューである「ホワイトペーパーダウンロード」は、従来は3ヶ月間のリード収集料金が1コンテンツ「20万円」で提供されていたが、今回の改訂で2ヶ月間のリード収集料金で1コンテンツ「35万円」となった。
「セールスリード獲得型」の提供サービスを行っているメディアは複数あるが米国「TechTarget社」との提携によって提供されているシステムは他より優越であり、セールスリード件数やその質を考えると割安な設定となっていたので今回の料金改定は頷ける。
今回の料金改定を知ったのは4月頭であったが、非常に良い事だと思った。
「セールスリード」の獲得はSP/PR活動のレスポンスとしては最良の部類に入る物であるから、こういった「セールスリード獲得型」のサービスが単体でも高く評価され、各社が競い合って良いサービスが展開されるならば、「セールスリード獲得型サービス」=「短期間で具体的な効果が得られるサービス」と「雑誌広告やバナー広告などのディスプレイ広告」=「中長期で人の心象への効果が得られるサービス」の棲み分けができると思うからだ。
クリックレートの低下が止まらない「バナー広告」も、敬遠されインタラクティブ性を失った結果、「数値で把握できる効果」は空手形となり、僅かな流入するアクセス数に対して手間とお金を掛けて検証/解析する価値があるのかは疑問となった。やはり、「ネットの看板=ディスプレイ広告」として認識してもらうのが適当だろう。「看板」を純粋にシミュレートするなら、バナーをクリックしても何処かにリンクされる必要も無いが(苦笑)
棲み分けができて「セールスリード獲得型サービス」で具体的なレスポンスが得られるならば、「ディスプレイ広告」はあくまでも「ディスプレイ広告」として閲覧者の心象に訴えかける自由な表現ができるようになる。「タイアップ・コンテンツ」なども妙な欲を出して顰蹙を買う必要も無いので閲覧者にとって有益な内容である事を第一に考えたコマーシャル色が抑えられた良質な物になるだろう。
うーん、未完!!
あけましておめでとうございます。エフエックス 舩津です。
Webサイトを名実ともに「blog」形態にリニューアルしました。
(細部の調整とコンテンツの充実は急務ですが.........)
すべての過去記事をエントリー化。さらにWebに掲載されていなかった1999年12月?2000年3月までのニュースが載っているメルマガ「創刊号から第15号」を復刻掲載しています。
今年も宜しくお願い致します。
8/8の創刊時から大丈夫なのかなぁ??と思っていた東京IT新聞だが、先週の木曜発行号でめでたく「20号」となった。※年末年始はお休みで「21号」は1/11発行。創刊時に予定していた早期の「週2回刊化」は実現していないけれど「継続は力なり」であろう。とはいえ、購読社数は頭打ち傾向にあり、広告収益のみでの存立は微妙と思わざるを得ないが。
[参照] 8/11付 創刊時の記事
ZDNet Japan 夏の新企画!
『Ziddyちゃんの「私を社食に連れてって」』...なんか弾けちゃってますが...。
Webメディアも3番手以降は大変ですもん......色々、体を張ってやらないとね。
設備なんかよりメニュー紹介中心の方が面白いと思います(お味の評価付きで)。
Ziddyちゃんよ! IT系メディア業界の「彦麻呂」を目指すのだ!!
IT系のフリーマガジンって結構有るのかもしれません。
たとえば、コレ。「NEXTWISE」
月刊(27日発行)。直送と書店/家電量販店等での配布で公称8万部。
編集記事よりもタイアップ記事や記事広告の割合が高いようですが、
収益構造上そうなってしまうのでしょうね。
記事広告であっても過度な偏向は感じられないので頑張っているとは思いました。
諸行無償。
あらゆる物が無償であれば、それはそれで良いのかもしれませんなぁ。
霞を喰って生きて行けるならば....ですが。
愚考である事を認識してお読み下さいませ(苦笑)
個人向け専門誌の購入動機は「これが好き!」の度合いによると思っている。
数多くの超細分化された知られざる専門雑誌がそうであるように
好きで堪らない愛して止まない物に人はお金を使う事を厭わないので
専門雑誌の王道は「趣味/ホビー系である」という主張は昔からしているのだが、
PCやインターネットが急速に普及したIT分野の専門誌の分野においては、
PCが個人のホビー目的の物からオフィスに必須なインフラとなるにつれて、
「仕事に役立つPC活用」や「業務上のITスキルアップ」などのオフィス活用系、
「企業システム向け情報誌」や「分野別に細分化された技術活用誌」などの
「お仕事志向のIT専門誌」も情報量が限られているうちは支持されてきた。
しかし、Webメディアで「それなり」の品質の情報が即座に「無償」で手に入り、
それをWebに散らばる数多の情報で情報の質も補完する事が可能であり、
(散在する情報を自分の力で吟味し再編集する作業は必要になるが)
さらには、Webから自分の意に沿った情報を検索/抽出し欲求を満たす行為が日常となった為、
雑誌という他人の主観においてまとめられた情報パッケージ(編集物)との間に
「言及の浅さ」や「物足りなさ」といった「ズレ」が表面化してしまい、
編集者ひいては出版社に対する「満足度」「信頼感」が相対的に低下している事もある。
(同じ事はWebメディアにも言えるが不要情報を弾いてしまえば時間もお金も減らない)
(当事者には失礼な話ではあるが、無償ゆえに許されている部分は有るだろう)
なおかつ、ベタなフリーマガジンやコントロールド・サーキュレーションによる
「無償配布誌」も増加傾向にあり「情報を無料」で入手し消費する傾向はさらに顕著になった。
そういう状況下で読者個人がお小遣いで「これが好き!」という事でもない
「お仕事志向のIT専門誌」を購読したいだろうか?
法人購読比率の高い直販雑誌は記事構成も基本的に企業/法人向けであり、
個人の財布が傷まない会社経費での講読という事でここでは別枠とするけれど、
(休刊/統合を進めた結果、誌数的にも適当な棲み分けが出来つつあるし(例外アリ))
(特に数千部の業界紙/業界誌的な側面を強く持つ媒体は当面は大丈夫でしょう)
個人が「お仕事志向のIT専門誌」を買う時代は終わりつつあるように思える。
個人がどうしてもお仕事関連の資料を紙ベースで手元に持ちたいのであれば、
読みたい情報がしっかり一冊にまとめられている「書籍」を買うだろう。
ビジネス規模は縮小するが「書籍」ほど敷居が高くなく編集や広告面でも自由の利く
刊行ペースを落とした「特集主義ムック」で延命を図るのが常套手段となりそうだ。
一方、数少ない個人読者に頼るコンシューマ向けの趣味/ホビー系IT専門誌も
Webの爆発的な情報量と技術発展の鈍化に「好き!」の気持ちがさほど強くない中間層が
侵食されない筈は無く、止まらない部数低下と広告減少によって
四半世紀の間に組織が肥大したIT系専門出版社が耐え切れない事態になりつつあり、
中長期的には、やはり刊行ペースを落とした「特集主義ムック」に移行すると思う。(一つの編集部で二つの隔月誌か三つの季刊誌を作るとか。「技評メソッド」そのものだな)
(あるいは、もっと小規模なミニコミ・同人誌として生き延びるか......)
より広域の読者層と広範な広告クライアントを取り込むべく
少数のマニア向け路線からの脱却を図ろうと思っている所もあるが、
忠誠度の高い僅かに生き残ったマニア層の切り捨てによるサバイバルは、
専門出版社たるアイデンティティ喪失を招く結果が予想される。
(このままじゃメシは喰えないのは判るのですが......書店売りだと相当キツイと思う)
畢竟、法人購読メイン以外のIT専門誌は何処も彼処も相変わらず結構な危機にあります。
この秋に休刊する雑誌もあるでしょう。
一番の問題は広告ビジネスがまともに成り立たなくなってきた事ですね。
絞り込まれた特定のターゲット層に対して、視覚による刷り込みが行える雑誌広告は、
即効性があるものでは無いにしても一定のブランド定着効果がある事は明らかですが、
すべてに優先して予算を割くべき存在で無くなった事は認めざるを得ません。
広告効果測定の課題に現在も有効な手を打てていない事は怠惰と言われても仕方無し。
広告企画の運用もマンネリ化し、広告掲載特典として出せる読者リストも疲弊した。
最早、数人規模の新興専門出版社(専門Webメディア会社)から出直す時期なのか。
※そして、いずれはIT専門誌に限らず無償情報量の増大による影響は専門誌全般に及ぶ......
雑誌からWebメディアへの重心移動も加速する一方ですが、
規模の小さい専門Webメディアでは自ずとビジネス規模も小規模な物に留まる為、
(専門誌と連動する雑誌Webサイトが大きくならない要因も雑誌の枠組みに縛られる事に有る)
(そして、有償専門誌のWebサイトは読者に限定しない無償情報提供を始めると自壊しかねない)
記事クオリティの維持/向上のため自転車操業で人的/資金的リソース投入を延々と続けながら
Webサイト規模を拡大/増殖して行かなければビジネスも拡大できない宿命を抱えるWebメディア事業に
現時点でそれなりのコストと人を抱える専門出版社が、今から後発で突撃する事は
一般誌で勝負するよりもさらに困難な事にも思えます。
と、ここまでウダウダと述べてしまいましたけれど、
(アスキーとかバンクを批判しているつもりは無い.........結局、何処も商売だしね)
ネット全盛の世の中でも紙媒体にしかできない物はある筈なので、
「専門雑誌」自体の可能性が無くなった訳ではありません。それは確かな事です。
インターネットが未来永劫使える保証は何処にも無いとの同じでね。
★お断り★
まず、全部読んだ人は相当エライ!
長文でかなり読み難い、このグダグダでダラダラな文章は、
長年、IT専門誌の広告業務を生業としてきた自分の複雑な心境そのまま。
雑誌好きとしては助けたくとも、広告屋としては勧められない物もある。
広告屋としてはクライアントが喜ぶ事が、やはり一番ウレシイのでして。
(既に弊社でも雑誌広告よりネット広告の売上高の方が多いです)
諸行無常......浅墓な愚考が思い切り外れると良いのですけど。
各方面からのご意見・ご感想/異論・反論を大いに歓迎いたします。
拡大、拡張、増殖を続ける専門Webメディア。勢いあるなぁ...と思います。
このまま、あらゆるジャンルをカバーしていったら「専門Webメディア」ではなく、
マスメディアになっていくのでしょうな。買収や統合もドンドン起こるでしょうね。
少し前までは「雑誌とWebの融合で……」なんて話も出来ましたけれど、
先行する専門Webメディアの規模やカバー領域がここまで大きくなってしまうと
今更、ちょっとした雑誌がちょっとした連動Webサイトを立ち上げても
「屁」のような物でしかなくなってしまいました。Webなんか要らないかな!
今、有る雑誌Webサイトも読者サービス以上の展開はしない方が得策かもね。
「雑誌連動の専門Webメディア」は、規模が雑誌のカバー領域に制限されますし。
ん?何が書きたかったんだっけ?...
専門向けであろうと、なかろうと、
Webメディアは「一般大衆向け」だったんだ......というお話?アレ?
情報伝達メディアとしての雑誌とWebは相互補完関係にある。
という事はかなり前から言われている事ではあったが、
それぞれの特長(雑誌の一覧性、Webの速報性/双方向性)を生かした形での
具体的な展開事例というのは、なかなか出てこなかった。
出版社の腰の重さや文化の違いなど障害は多くあったと思うが、
ここに来て「フリーマガジン」と「QRコード(携帯電話)」を梃子に
面白い物が出てきたような気がする。
10/5に発表会が行われた「ポノポノコミュニケーションズ(※9/29既報参照)」の
フリーマガジン「花日和 Petit」は書店レジで30代女性を中心とした層に配布される。
配布部数20万部。首都圏書店6割。次号は1月、以下、月刊発行。
(書店配布ルート開拓には取次ぎの日本出版販売株式会社=日販が協力している)
店頭レジでの手渡しという配布チャネルは、BCNの「 BCNランキング」も実施しているが、
20万部という部数を配布対象の性別や年齢層を絞った形で配布した例は珍しい。
「花日和 Petit」の誌面内容が読者ターゲットを絞っているから、当然の事なのだが、
この先例は全国展開の専門「フリーマガジン」の発行がコントロールド・サーキュレーションではなく、
店頭配布でも可能である事を示すように思う。
さらに「花日和 Petit」には「プチCODE」と呼ばれる小さくてカラフルな「QRコード」が
編集コンテンツ内にも大量に組み込まれており、デザイン的にも無理の無い形で、
雑誌誌面と携帯Webサイトの連携が取られている。
勿論、広告ページにも「プチCODE」は載せられるから、
広告効果測定を含む、マーケティング面での活用も可能となっているのだった。
しかし、これを「花日和 Petit」だけの、
しかも個別の広告クライアント単位で享受できるギミックにしておくのは、
低迷の続く雑誌業界としては非常に勿体無い話だ。
携帯Webサイトを経由するとはいえ、
そこから読者に対して行えるアクションは多岐に亘るので、無償、有償に関係なく、
雑誌読者に対する各種サービス提供とレスポンス取得が実施できるのだから、
出版社側が一元的に管理する形式での広告効果指標作りにも転用が可能な筈だ。
最初から業界標準とする事は無理でも、
まずは、この会社に資本参加をしているBP社が自社発行雑誌の中で実験をして欲しい。
その前段階として、Webサイト(つまり画面上)での「QRコード」の有効活用というステップが有ったり、
専門Webサイトと連動するターゲットを絞った冊子の配布(無償/有償?)というステップが
必要とされるのかもしれないが(携帯向けWebサイトも作らないとイカンか)、
とにかく、専門雑誌とWebの融合と共生の形が具体的に見えたような気がするのであった。
雑誌は無くならない。それは確信としてある。
ブログ的走り書きで失礼。
9/1にCNET Japanにアップされた記事
「グーグル、紙媒体に進出--AdWordsスポンサーに雑誌広告枠を再販」。
[参照] メディア・パブ Google,雑誌広告市場にも進出
Googleの紙媒体に対する仲介業務(広告代理店事業)が開始されるという事で認識すると
さしたる出来事では無いような気もする。
「AdWords」利用者の急激な増加が、クリック単価の高騰を招き、それを回避すべく、
アカウント管理やキャンペーン管理の煩雑さも増すばかりの「AdWords」を
紙媒体という別の広告掲載場所を増やす事でガス抜きしようという事なのかもしれない。
(クリックの減少による未消化予算を紙媒体に振り分けさせるという意図もあるのか?)
検索結果ページから広告掲載場所をWebメディアに求めた「AdSense」とは微妙に異なるモデルだが、
掲載序列で価格差を付ける事も可能だし、
「AdWords」との組合せプランやレスポンス指標に応じた価格設定も有り得る
だから、あくまで既存路線の延長線にある商品なのだろう。
しかし、それが雑誌での「連合広告」という旧来からの手法だった事は面白い。
まぁ、良いんじゃないですか。歓迎します。
小スペースの連合広告ではブランド構築には圧倒的に力不足だが、
「AdWords」のみでやってきた中小規模の広告主に雑誌広告展開を検討してもらえる良い機会です。
これからは「Google」の事は「新 連合広告屋」だと思っておこう(笑)
※連合広告=一定のスペースを分割して、小さいスペースを作り安価に販売する手法。
一般に単独の広告代理店が一括でスペースを買い切り、企画/運営/販売する。
今日の「記者の眼」は、
日経ビズテック・日経ビジネス・日経コンピュータ編集委員の谷島氏の執筆する
「SEと記者,どちらが短命?」である。
面白いので読んでみてね。
(石頭のSEさんは読まない方が良いかもね。意味不明でしょうし)
このコラムの中で
『Webサイト上のニュースの多くは発表に基づくものがほとんどで,
厳密な意味のニュースではない。』
と書いている所に記者としての魂と拘りを感じます。
谷島編集委員のような記者がいるうちは、産業ジャーナリズムも安心です。
孤高の「生涯一記者」で良いじゃないですか。
もっともっと現場で頑張って下さい。
キャリアパスなんて糞食らえぇぇ。......というかフリーランスでやってみては?
また、blogとの境界が曖昧になっているなぁ......まぁ、良いや。
全然、IT系雑誌じゃな?い。
でも、ちょっと気になっておったのです。だから、勝手に現時点での「まとめ」を。
1月に行われた「新春謝恩の夕べ/媒体説明会」でも触れていた
女性向け生活誌「リアル・シンプル(日本版)」の話。
その時は「年内創刊に向けて準備を進める」という事でした。
関連プレスリリース(リリースでは「秋ごろ」になっている)
その後、さほど動きは掴めていなかったのですが、
「編集部長(←編集長ではない)」を務める「高柳正盛」氏のプロフィールが
TBSラジオのWebサイトに載っていて、そこには「10月創刊に向け奮闘中」とある。
TBSラジオ トークパレット 出演者紹介
「リアルシンプル」の創刊にあたっては、
新規分野という事で社内の人材から編集スタッフを充てるのではなく、
外部から編集長などを連れてくるらしい、という話は以前から耳に入っていた。
日経BP社員としての雇用は色々と難しいようで、外部から人材を受け入れる会社として、
関連会社の「日経BPラーニング」を「日経BPエディターズ」に社名変更した模様。
(Webサイトの会社案内?関連会社には載っていない)
※「日経BPエディターズ」の社長には上級執行役員の「佐藤正明」氏が就任。
※BP社員のリアルシンプル編集記者も、出向となっている。これは結構、古い話。
という事で着々と準備は進んでいるようですが、もう春です。
公式な発表はなされていないので、暫くは様子見ですね。
創刊発表後にひっくり返った月刊誌もありますし(結局、創刊はしたが...ムックで)。
大きな会社さんも、それはそれで色々と大変そうでございます。
[オマケ]
さらに、ここのキーワード検索に「副編集長」と入れると
リアルシンプルと思われる雑誌の「副編集長」を募集している事が判ったりする...。
きっと、編集長は決まったのだろう。2chも偶には役に立つ。
「ITビジネス誌」は、大手企業のCIO/CSO向けの戦略誌と
主に中堅・中小企業の実務担当者に向けた活用誌に分別されると思うのだが、
中小企業向け経営者向けの戦略誌(例:日経アドバンテージ)や
技術者を含む若手ビジネスリーダーに向けた先鋭誌(例:Loop)が成功しないので
ちょっとばかり袋小路に押し込められた感じもする。
しかし、実は「 ITビジネス誌」は地味に増えていたりする。
ソキウス・ジャパンの出している「 Open Enterprise magazine」(月刊)。
メディアセレクトの「 ITセレクト 2.0 」(月刊)。
ソフトバンク・パブリッシングの「ビジネスインパクト」(季刊)と
「中堅中小企業 情報化の処方箋」(季刊)も有って、結構、賑わっているのだった。
上記4誌のうち、「 ITセレクト 2.0 」は書店売りだが、
他の3誌は基本的にコントロールド・サーキュレーションだ。
特別な配布ルートの確立や発行原価の面で
それなりの計算と機能性が成立した上で発行されている筈の3誌に較べ
書店売りで勝負している「 ITセレクト 2.0 」には頑張って欲しいと思う。
特に「 ITセレクト 2.0 」には、産業紙/業界紙出身の記者魂が感じられて、
それが泥臭くもあり、なかなかユニークでもあり、
購読者がどう感じているかは別にしても面白い。
しかし、誌名の「 2.0 」って、どうよ?
テクノロジー誌として展開している
「日経バイト」は次号(3/22売 /4月号)より誌面強化する。
路線の大幅変更は無いが、11月に着任した横田編集長の独自色がより明確に出る筈。ITの中核部分は旬を逃さず、他誌よりも深く掘り下げて、さらに、
コンピュータ・サイエンスに属する分野や新素材/新デバイスの渋い話題を探求しつつ、
身近な製品の検証も実地でしっかり行っていく姿勢は、他誌の追随を許さない物です。
組み込み分野などの取り込みよる、より一層の「ワクワク」を期待しております。
褒め過ぎかも......。
日経バイト 公式サイト
もう一誌、テクノロジー誌としては、IDGの「COMPUTER WORLD」が、
今月号(2/18売 /3月号)からリニューアルしています。
「セキュリティ」関連記事で埋め尽くされており、「特集主義」という事と推察します。
(リニューアルの事前説明を受けていないのがバレバレですね......)
「COMPUTER WORLD」に限らず、IDGの雑誌の基本特性として、
「偏りが少なく比較的フラット」という傾向があるように思いますが、
言い換えれば「アクの少なさ/希薄な個性/見えない書き手」という事になってしまいます。
この号から風穴江氏などが書いていた辛口コラムが無くなった事も、そう感じる理由でしょう。
「テクノロジー・リサーチ」など読者コミュニティとの連携をギミックとして
内蔵している「COMPUTER WORLD」だけに、方向性が逆のような気がします。
(各雑誌のWebサイトを立ち上げた目的も、読者との交流や距離や目線を近づける物ならば、なお一層)
「情報を与えるだけではなく、意見交換や応酬を経て、共有し、誌面に反映する」
「読者から見える書き手が読者と近い目線で技術を語れる」姿勢が欲しいように思います。
ありゃりゃ?、スゲー辛口になっちゃいましたね.........失礼こきまろ。
読者との一体感を持って欲しいのは、すべての専門誌に対する気持ちです......。
ペラペラなニュースして提供できなくなっているのに驕りすぎのマスメディアでは、到底、不可能な読者/視聴者との共生関係、共死関係の確立が
専門誌ならできると思います。共に死ぬ覚悟を持つ程に、信頼に満ちた強い絆を。
さらに広告主などを加えたコミュニティ醸成を進めて欲しいと思っています。
その時、専門誌は「みんなの大事な物」になるのですけれどね。
うーん、ちょっと頭を冷やすか。
COMPUTER WORLD Online
ITProの「記者の眼」に
谷島編集委員が「日経コンピュータの報道を検証する」を書いてます。
12月の「「オープンシステム」って何?」の続編なのですが、
これが滅法面白くって、朝から「ゲラゲラ」大笑いしてしまいました(独りの事務所で......)。
「日経ビズテック編集委員 兼 日経ビジネス編集委員 兼 日経コンピュータ編集委員」となった
谷島編集委員ですが、今年3月で記者生活 満20年との事。(意外とお若かったのですねー(失礼))
これからも「生涯一記者」の気概で大いに頑張って下さい。
楽しいお年玉をありがとうございました。
そうそう、「日経ビズテック」は、2月発売の5号以降も隔月発行予定だそうです。
あっという間に大晦日となってしまいましたけれど、広告屋にとっては既に2月発売分の作業に突入しており、年末進行でバタバタするだけだから「正月なんて邪魔」という気もします。
来年、専門雑誌はWebサイトとの融合を進めていく事になりそうですが、
数多ある無償のWebサイトの情報に満足してしまっている層を
どうやって「専門誌+雑誌連動Webサイト」引き戻すのか......きっと、試行錯誤の年となるのでしょう。
30万部超というIT系雑誌の最大部数を誇る「日経パソコン」も、ここ数年は苦戦を続けています。
この「日経パソコン」は、1/1付で「藤田憲治 編集長」に変わります。
一社に一冊置いてある企業向けパソコン総合誌という位置付けから少し離れて、
企業内個人読者(管理職層寄り)の割合を増やそうとしてきた「日経パソコン。
バブリーな感じだった昔よりは読者の顔が見えやすくなった気がします。
(元々は頭打ちになった法人購読以外にパイの拡大を目指したのでしょうけれど)
しかし、個人向けに振った事でオフィスでも役立つ「具体的なPC活用」というテーマが増大すると
同じBP社雑誌(特に「日経PCビキナーズ」)を含めて、
シニア向けを意識したPC活用系競合誌とかなり重なり合う懸念があります。
正面衝突すれば「巨大な質量」で相手を押し潰す事が出来てしまう筈ですが、
巨艦「日経パソコン」の舵取りは、やはり難しい物のように思えます。
さて、このWebサイトが運営をこうして続けられるのは、
媒体社の皆様と弊社クライアントの皆様と応援して下さる皆々様のお陰です。
来年も宜しくお願い致します。
巡り巡って到着した為、古い引用で恐縮だが、
「若年層のネット移行で、紙媒体の新聞・雑誌が絶滅する?」Hotwired Japan 11/24記事
この記事の中に「若者は活字離れをしたのではなく」
=========
「情報は無料であるべきだという信条の下で育ってきたために、
ニュースにお金を払う理由を見いだせない。」云々。
=========
という表現が有る。
「情報は無料」?「であるべきだ」? 何で? そんな信条を持つのだ?
どうでも良い「クソ情報」は無料であるべきだと思うし(寧ろ、逆に金を貰いたい)、
主観の入らないニュース速報のような物は、最早、無料であっても良いと思うのだが、
サイバー世界に溢れる玉石混交のソースの中から「碧玉」を探し出すのは大変な事だから、
真にクオリティの高い記事を提供してくれる「媒体(パッケージ)」と「そのブランド」には、
読者は「お金を払うべき」だし、提供する側も人集めなんかに利用せずに「お金を取るべき」だと思う。
そう、クオリティの高い物は、Webにも散在する形で沢山ありますが、
責任を持って取りまとめ、読者に「塊」で提供するという行為自体が「絶対有償」であるべきです。
(お金も掛かるし。誰もが大金持ちなら、何でもかんでも無料でも良かろうが...)
大新聞は、どうだか判らないし、薄味の一般雑誌も、どうだか判らないけれど、
濃い専門誌/紙は一番、しぶといから大丈夫だ。無くならないと思う。
情報収集は、「無料情報で充分」という方々の層は、
もう、相手にしない媒体設計を行わざるを得なくなってしまうが......。
やっと、手元に届いたので、昨日から眺めている。
印刷部数証明付きの発行部数を開示している雑誌数は全部で400誌。
なかなか、興味深い数字が載っていて、かなりの趣味系雑誌を買っている私は
「へぇ?」とか「ゲゲッ」とか「ウムム」とか「あらあら」の連続である。
今回は経過措置として認められている自己申告部数を掲載している出版社もあるが、
それぞれのお家の事情やら、会社の姿勢が透けて見えるので面白い。
もともと、日本雑誌協会に加盟していない所も多いのでは有りますが......。
話を「パソコン誌」だけに絞ると
昨年の「マガジンデータ2003」には載っていたのに、
今年は掲載を取り止めたのは「インプレス」と「MdN」と「エンターブレイン」。
非常に判りやすい会社姿勢ですね。
「毎日コミュニケーションズ」は、ABC加盟誌の「 MacFan 」も含め(謎)、自己申告部数掲載。
「アスキー」は、創刊したばかりの「アスキープラス」以外は、すべて証明付き部数掲載です。
経過措置としての自己申告部数掲載を認めなくなった時に、
掲載されている雑誌数がガクーと減ってしまったら、実にツマラナイ話です。
第三者の裏付けのある発行部数も実売部数も明かさない姿勢を頑固ジジィの如く貫くならば、
それ相応の評価しか得られないから【損だねー】という認識を
すべての出版社にしっかりと持っていただけるような形にしないといけませんね。
「正直者がバカを見る」のは、大変、許し難いですから。
来年に期待しています。
日本ABC協会と日本雑誌協会で 「適正雑誌マーク」みたいな物を作れば良いのかもね。
以下は仮定の「お話」である。しかも、専門雑誌に固執している人間が書く物である。
ITmediaと@ITの合併は、それなりのインパクトをIT業界に与えたが、
新会社でのビジネス構想は当り障りの無い物で急激な進展は期待できないと思っている。
「@IT」は、元々「雑誌では出来なかった事」を実現する為に創設された会社だ。
そう、あの「 SUPER ASCII 」では出来なかった事を。
具体的には「誌面が足らずに掘り下げられなかったコンテンツ」や
「時間の都合で扱えなかったコンテンツ」、「マニアック過ぎて扱えなかったコンテンツ」等を
Webという事実上、スペースに制限が無く、
加筆/訂正/拡張/増殖が、逐次、可能なフィールドで高品質に展開させる事を指していた訳だが、
【それを無料で提供する事が当初の目的であった訳ではなかった】筈なのだ。
今、ここで「@IT」が、跡形も無く完全に消滅したならば、
「@IT」に集っていたユニーク・ユーザは、専門雑誌に戻ってくれるだろうか?
一定の信頼性/信憑性のあったWebサイトを失った読者は
あらゆる情報の混在するWebサイトを回遊し、自ら真偽を選別する手間よりも、
再び、専門雑誌をお金を支払って買う事を選択してくれるだろうか?......
現時点では「かつては雑誌で出来なかった事」を「雑誌をやりながらできる環境」が、
やっと、整いつつあると思っている。
そう考えた時、オンライン専業メディアは、有るべき物を欠いたメディアに映る。
Webだけではなく、雑誌と有機的に結合した形の様々なサービス(読者イベント含む)を
今ならば、雑誌読者という【お金を支払ってくれる真のユーザ】に対してのみ提供する事ができる筈だ。
広告収益や周辺事業で、掻き集めたお金をWebコンテンツ制作に投下しても、
その優れたWebコンテンツ自体でお金を貰う事が出来ないなんて、やっぱり、オカシイ。
課金が難しいならば、まずは既にお金を支払ってくれている雑誌読者にのみ提供するべきだ。
「コンテンツに対してお金を支払わないなら、それはお客ではない」。
それが、かつては普通だった。読者には媒体を支えているという強い自負も有った。
PV拡大やUU獲得を目的に、すべて「無料」で提供してきた事が作り手としては間違いだったならば、
全部、木っ端微塵にブッ飛ばして、初めからやり直したって何も良いのではないだろうか?
雑誌媒体でも盛んに実施されている「個人情報」と引き換えの「無料セミナー」なども
「雑誌読者限定」の代価を求めない本当のサービスにしてしまっても良いでしょう。
コミュニティ受けが良い、スポンサー収益で賄われているイベントも、
きちんとイベント参加者も有料、参加コミュニティも費用負担有りにしましょう。
無料コンテンツやサービスは何処まで行っても「無料」でしかないと思います。
価値の有る物には「お金を支払う」。無価値なら買わなければ良いだけですから。
うーむ......何が書きたかったんだったか......。
つまり、「@IT」は、一度、試しに無くなってみるのが、
「@IT」自身にとっても良いかもしれないよ、という事かしらん......。
これだけのビジネス規模となった物を壊す事は難しいでしょうが。
初めからWeb単独で有料というのも無理だしねぇ。
判り難いので、スミマセン。
本日、帝国ホテルで「合併に関する」記者説明会が実施された。
新たに得られた情報を整理してみると、
・3月に発足を予定する新会社の所在地は「千代田区丸の内」になる。
(資本比率低下に加え、所在地でもソフトバンク子会社という色が薄くなる)
・「ITmedia」と「@IT」という既存ブランドは継承・発展させる
・既存資産を有効に活用する形で新ブランドを2つ生成
・新ブランドは、「エンタープライズ&ビジネス」と「デジタルコンシューマー」系
・これに「@IT」を加えた3つのブランドが「ITmedia」という情報ポータルの柱となる模様
箇条書きで書くとこんな感じになってしまいますね。
オンライン専業の2社が合併する事で生まれる新メディアは、
IT情報サイトとしては、かなりのブランド価値を持つ事になります。
オンライン専業と言ってもWebサイトだけに留まらず、
セミナー/イベントなどもこれまでの「@IT」の流れで行うでしょうし、
紙媒体を完全否定するという事ではなく、
あくまでオンライン事業が中核というスタンスも理解できます。
キャリア/スキルアップ事業やデジタル・コンシューマー向けを指向したEC事業、
各種アフィリエイト展開なども期待される物として推進されるでしょう。
現時点では、ITmediaが新サイト構成に移行した後の姿は見極められませんけれど、
それぞれが持っていたコンテンツ資産を整理統合し、再構成した物が
初期の姿となる事は確かです。
当サイトからの辛口な感想としては、
とりあえずは【「サイト統合」以上でもないし、以下でもない】という気がしてます。
いずれにしても、今後のお手並みを拝見したいと思います。
個人的に一番、興味があるのは、
「紙が無いという事」が、今、この時点ではどうなのかな??という事なんですけどね。
コンテンツの有料化は相変わらず困難なだけに......。
このページが長くなり過ぎたので、
過去記事を久しぶりに「過去のニュース」ページに繰り入れた。
そして、「過去のニュース」のファイルが「13000行」もある事に気が付いた。
独りでこんなに書き散らしちゃったのかよー。自分で驚いてしまいましたとさ。
記事検索は[Ctrl]+[F] でね。一年、一昔という感じですな。
最近は雑誌広告の広告効果提示が曖昧である点を回避/補完する目的で、
無料セミナーやカンファレンスなどのイベント連動やWebサイト連動など
リアルな手応えを付加できる複合型広告企画が増えています。
(まぁ、出版社の業域自体が複合化した事が土壌となっている訳ですけど)
つまり、雑誌広告が単体で本来持っている広告効果に加え、
まったく別個のギミックを組み込んで広告効果で作り出す事で、
「雑誌広告は効果が見え難い」という批判に対する「対応策」として来た訳です。
(私自身も間違った手法とは思わなかったのですが......)
こういったタイプの複合型広告企画が頻繁に実施されるようになった結果、
企画対象となる主要なクライアント側には、食傷感が生まれつつあり、
慣れないオペレーションが急激に増加している媒体営業現場の疲弊度も増しています。
短期的な売上確保の面では複合型広告企画は有効でしたが、
金額面や企画テーマの点ですべてのクライアントに対して毎号提案できる物ではない事や、
雑誌とは別個のギミックに依存した企画構成である事から、
適合する企画が実施されない場合や通常タイプの企画実施時の「雑誌広告」は、
単体では相対的に価値の薄い物、と判断されかねない危険を孕んでしまいました。
(「企画中毒」という言い方が出来るかも......「ウメ広 中毒」に似た物...これもデフレ??)
急場を乗り切る事が出来たのならば、
今度は雑誌単体での媒体力を強化する事が、最優先課題に思えます。
基盤となる雑誌単体の価値をいろいろな面で向上させる施策の中で
Webやイベントを絡ませるにしても、多種多様な広告主のニーズにいつでも対応できる
あくまで雑誌を核にした恒常的な一体化したサービスとして実装させる事が重要だと思います。
(広告効果測定手法の標準化 / 発行部数・実売部数の透明化など)
現実には数字の上がっている企画運営を停止/ペースダウンさせることは難しいです。
しかし、打てる手は皆無ではない筈なので、平行しての作業を望みたい所です。
※例によって広告屋視点に偏っているので、誤解が生じる内容かもしれません。
様々な視点での雑誌媒体力再生に対するご意見もお聞かせいただければと思います。
日本の景気は一応、上向きですが、IT系出版業界の動きは相変わらず鈍い。
各誌の部数は安定を見せているものの、成長要素には乏しいのが実情。
IT系媒体社は、今や、その多くが親会社を戴くグループ傘下企業ですが、
出版社としての長期的な戦略立案・実行より、
短期的な収支改善を自らが至上命題と掲げ逼塞している所が多いように思う。
(独立系でも、出版不況によって同様の傾向が見受けられますね)
恒常的なリストラ実施により士気が低下した現場と
常に親会社(あるいは株主)からの評価を畏れ、焦燥感に駆られる従僕的な経営陣。
そういった状況下で場当たり的に打ち出される新規施策や組織改革は、
不誠実な自己保身の産物と映ります。適当に体面だけを取り繕った張子の虎。
腹を括っていない小手先の施策は、体力を消耗するばかりで得る物は何も無い。
景気が良い時ならば、それでも成果は上がったのでしょうが、それは言い訳。
各社のIT系出版事業も、その黎明から四半世紀が経過しました。
本人達が気が付かない所で組織と人の老朽化、陳腐化は進んで来た筈です。
でも、今なら、まだ、立て直せると思うのです。
経営陣がキッチリと、公正にその責任を明確化するだけではなく、
現場もまた、無責任/無自覚に流される事を止め、戦わなくてはいけない。
そうすれば、時代遅れの斜陽産業になって朽ち果てずに済むと思います。
自己申告の出鱈目な発行部数ではなく「平均印刷部数」を初めて掲載する
日本雑誌協会の「マガジン・データ」が10月に発行予定ですし、
出版業界全般に「変革」の機運は高まっていると言えます。
会社も人も(国もね)未来永劫生き続けられる物じゃありませんから、
守勢に終始して消えるのは馬鹿馬鹿しいだけだと思いますよね。普通。(違う?)
作り手がワクワクしない、縮こまった雑誌は、やっぱり読者も面白く無いです。
「オマエは、単なる無謀な大馬鹿者だ」というご批判は甘んじて受けます。
しかし、今のままでは「ジリ貧」という認識は、誰もが持っているでしょう?
自称・組織人失格の私の言う事なので、歯牙にも掛けないかもしれませんけれど(苦笑)
本質はIT系出版に限らない社会全般が抱える複雑な問題なのだと思いますが、
何にしても、業界が元気になって、読者や広告主が喜んでくれるなら、それが一番。
やっぱり、変だな。この文章......。
6/16に第1号(または、船出号、デビュー号。...創刊号とは呼称されていない)が、
書店に並んだ「日経bizTech 」。一冊丸ごと「 MOT 」特集です。定価2000円。
「日経bizTech 」の文字は小さくて「 MOTの真髄」というタイトルのムックに見えます。
次号予告も巻末に掲載されており「7月下旬発売予定」となっている。
■第1号の詳細内容および購入→こちら
ビジネスイノベーターや、IT Pro 「谷島の情識」にて、
この「新雑誌」開発の紆余曲折は、ある程度、語られており、
その中で仲森編集長や谷島編集委員は「新雑誌」とWebの記事に書きますが、
これは「新雑誌」なのでしょうか? それとも「短期集中 分冊ムック」?
「日経bizTech 」の『今後』は、まだ曖昧模糊といった感じです。
PC Watchに取材記事を載せて頂いた後、かなりアクセスが増えて、
(その直後、「 PC Japan 休刊事件」も有りましたし)
GoogleのPage Lankも「4/10」から「6/10」になりました。
そして、もうすぐ「400,000アクセス」。
サイト立ち上げ時には、こんなに続けられるとは思わなかったのです。
すべては皆様のご支援、ご指導の賜物でございます。
今後とも宜しくお願い致します。
「雑誌広告は効果が見え難い」...雑誌に限った事では無いと思うのですけれど、特に部数が少ない専門雑誌広告に関しては、そういう声は増加する一方の今日、この頃。
部数の減少が広告効果の低下に繋がっている事は事実ですから、
本来は実売部数に連動した広告料金値下げ(実売部数の公開が前提)や
広告効果をより具体的な目に見える形でクライアントに還元するサービスが開発され、
安価で提供されても良さそうな物ですが、その取り組みは立ち遅れています。
Webとの連動やイベント/セミナーとの連動など様々な試みは行われているものの、
まだまだ、常に雑誌広告と組み合わせて利用できるレギュラー・サービス化や
いつでも気軽に追加できるオプションとはなっていません。
その他、新しい技術を利用する高付加価値の新サービスが加わっても良い筈なのですが...
媒体利用という点においては、
当然、広告会社やクライアントの努力/創意工夫も非常に大事ですが、
媒体価値/広告効果の低下が問題視されている現状に有っては、
より一層の媒体社側の努力と新機軸の提案を期待したいと思います。
ただ苦言を呈している訳では無いのです...雑誌広告屋もキビシイ。
こちらも色々考えますので。ヨロシクね。
■2004/01/18追記■
←の会議室内に「具体的に広告効果補強案を考える」スレッドを作りました。
比較的簡単に実施できる物から、難しい物まで皆様のお考えをいただければ幸いです。
「実行にあたっての問題点」なども合わせて書き込んでいただくと、なお良いですね。
(f/xの提案に対する、ご意見・ご感想については、既に別スレッドが有ります)
「 ZDNet Japan 」は、本日より「 ITmedia (http://www.itmedia.co.jp)」になりました。
同時に会社名も「ソフトバンク・アイティメディア株式会社」に変更されています。
[「お笑いパソコン日誌」さんがリンクしてくれていたので 加筆再録]
大半の皆さんは、「ローマ字漢字 入力/変換」を使われていると思いますが、
今後の主流は断然「かな漢字」かもしれません。
というのも、
最近、子供達が遊んでいる「 PCもどき」のオモチャには、
当然、キーボードが付いていて文字の入力も出来ますが、
低年齢向けなので「漢字」は必要なく、「漢字への変換」も行いません。
子供は「かな」や「アルファベット」「記号」を直接入力していきますから
キーボードのすべての文字配置を必然的に憶えていく事になります。
そして、本物のPCも家にある事が多いので、PCも同じ使い方となります。
(そうそう、携帯電話でのメール作成も「かな漢字」の強力な援軍です)
また、テレビや幼児教育などを通して幼少期から身の周りに英語の発音や綴り
が存在している為、ローマ字の学習(正確にはローマ字特有の綴りの学習)は
そういった子供たちにとっては違和感のある物となる筈で、有益とは思われず、
むしろ、教える事を止めるべきかもしれません。
となると、
何も身についていない「ローマ字(の綴り方)」を無理に使うのは変な話なので
「かな漢字 入力/変換」全盛の時代が必ずやってくると思い至った次第です。
......長年、少数派だった「かな漢字」の同志達よ!喜べ!!(笑)
だいたい、なんで、皆さんは「ローマ字漢字入力/変換」なんだっけ?
「かな」配置を憶えたくなかった英文タイピスト/キーパンチャーの謀略?
出版業界の専門誌「新文化」のWebサイトには
「編集長のページ」というものが有りまして、その10/17付の記事に
広告主が公称部数に関連して媒体社を訴えた(?)件に基づいて、新文化 編集長が
「警察から販売部数についての問い合わせ」を受けた様子が書かれています。
(訴えられた(?)のは何処なのかなぁ?)
従来も訴訟沙汰になった事例はあるのだと思いますが、
改めてこういった実例の存在を知ると「ヤバイよなー」と思います。
訴訟をするまでも無く、
ある程度、影響力のある広告主の集まりが「ABC公査誌以外には広告は載せない」という
意思表明を実施までの猶予期限を付けてするならば(あるいは即刻、実施するなら)、
儲け損なう広告代理店の圧力によって公称部数は即刻、廃絶し、
ABC加盟が当然になってしまうような気もしますが、現状はそこまでは至っていません。
(単独でそういった指針を貫いている企業は有ると思いますが)
マーケティング費用の決済権が日本法人に無い外資系広告主も多くなっていますから、
あやふやな信頼性の無い数字でヘラヘラと営業しても広告は入らなくなるは当然なので、
独自の文化とか言っていないで、裏付けある実売部数公開が常識となって欲しい物です。
部数が雑誌評価のすべてでは無いにしても
公明正大、中立公正であるべきメディアとしての姿勢の問題としてね。
日経BP社は「日経PC21 」 9/24売(11月号)の完売を発表。
発売後10日前後から完売店が続出した様子で、
実売率は 80%超、実売部数は 180,000部を見込む。
この号には160P建ての付録「エクセル関数大辞典」が付いている。
大手書店チェーン「文教堂」が一般公開している「雑誌売上ランキング」でも、
( 文教堂 JBook [雑誌売上ランキング] BIGNET2 から閲覧)
「日経PC21 」は、ほぼ首位を独占する状態が続いています。
ビジネス/Office活用系のPC専門誌カテゴリは、
トップを走る「日経PC21 」に「アスキー.PC」が追走する形が定着していますが、
比較的高度な内容を扱う両誌に対して、中級者以下の読者をターゲットにした
各社の雑誌が現れては消えるという事を繰り返している激戦区です。
そんな、激戦の中にあって、最近ちょっと気になるのが、
読売新聞社の「 YOMIURI PC 」。
多少、ホームユース寄りのスタンスでは有りますが、
編集長が交代した後、ジワリジワリと上位2誌に近づいて来た感じで、
前出のランキングでも、最近はベスト10以内を定位置としています。
(10/15付 ランキング 7位。今こそ、ABCに入ろう!!)
[オマケ]
8月売を最後に季刊誌となったインプレスの「 .netテクノロジー」。
季刊化第一号は11月売の「実践! Microsoft Office2003活用術」ですが、
季刊誌というよりは別物のムックと呼ぶべき物のような気が致します。
「 .netテクノロジー」は実質的に休刊と判断したくなります。
「 .net 」という言葉の呪縛が、何とも...
年末年始を挟んだので長い事オフレコ情報だった物も週内にはお知らせできます。
[余談]
全般的な部数低下に歯止めを掛けるのが難しいならば、
もう雑誌という雑誌はすべて、
コントロールド・サーキュレーションで「ガンガン、配っちゃう」のも一考の余地ありだよね。
そこから、年間購読に繋げて、直販比率を極端に引き揚げる...そんなに上手く行かないか...
雑誌や書籍に限らず、コンテンツの対面販売ビジネスは、もう時代遅れなのか?
他店と差別化して、専門性を謳っても店舗の必要性が薄いもんなー。
「時代遅れ」というよりは「今の状況にマッチしない」のだろうな。
インターネットは世界を縮めたけれど、日常生活の距離を大幅に拡げてしまったのかもしれない。
そんなこんなで人が本を読まないのは、とても憂うるべき事です。
Webやメールを利用した、所謂、サイバー広告の分野については速攻で最前線から撤退していたので、何かを語る資格は、あまり無いのですけれど、最近、Google の「アドワーズ広告」は面白いと思っています。
アドワーズ広告はサーチワード商品の変型ですが、「申込/原稿作成/ワード設定/試算/ステータス確認/支払」という一連の作業すべてをクライアント自身が、Web上で随時、設定/変更できるシステムが秀逸です。
結果を数字で把握できるサイバー広告は、その道で培った経験やノウハウによる裏付けが無くてもある程度の評価ができる。
つまり、クライアント自身による直接コントロールに最も適している広告媒体だと言えます。
アドワーズ広告のシステムのようにクライアント側とサイバーメディア側が、直接、やり取りを交せる仕組みが適用範囲を拡げて行った時、レップや広告代理店の立場は必然的に地盤沈下せざるを得ません。
専門雑誌畑の人間が判ったような事を...という、ご意見も有ると思いますが、中間業種である我々が既存権益に拘る事で発展の障害となるような事態は避けたいのです。
やるべき事は他にもたくさん有るのですからね。
いかん、ネタ切れで余計な事を書いてしもうた
実はココ ( www.fx-it.com ) の広告を実験的にアドワーズ広告に出してたりします。(笑)
何はともあれ、新年は良い物です。
今年は紀元2663年だったかな。
本年も宜しくお願いします。
今年も数多くのIT系雑誌が休刊 (あるいはリニューアル)していきました。しかし、「売れない雑誌」にも、それ相応の「読者/広告主」がいた事を決して忘れてはいけません。メディア事業に携わる者は「情報を与えている」という立場を取ってしまいがちですが、「情報サービス」が生業なのだ、という事を誰もが強く自覚しておく必要が有ります。
見切り発車の新創刊、行き当たりバッタリで猿マネ路線のリニューアル、そして休刊。専門性の高い媒体種別である以上、少部数でも採算の取れる媒体開発/設計が本来は真っ当な筈。消え行く広告資料請求サービスに対する代替サービスの貧弱さや、曖昧模糊とした公称部数が罷り通る事、値下げされない広告料金などを考えても明白ですが、お客様(読者/広告主)を第一に考える取り組みを、もう少し真剣に行なっても罰は当りません。
12月売で休刊する「日経IT21」と「日経ネットビジネス」。それぞれの休刊を独立した事柄ではなく、互いにリンクした物、つまり、2つの雑誌の統合の過程と考えてみるとそれなりに納得が行く。中小企業のIT化支援を掲げ、巨大な中小企業市場を狙った「日経IT21」の路線は間違っていたとは思えず、BP社としても、その市場は簡単に諦めて良い物ではない。一方、EC 関連の話題/情報を扱ってきた「日経ネットビジネス」が、EC の枠を越えてあらゆるネットビジネスの上流層を扱うべくリニューアルを行ったのも、インターネットを抜きにビジネスを企画する事が困難となった現状に合った物だ。
「IT化のメリット」を現実主義的で計算高い「中小企業のマネジメント層」に説くには、「理解しやすい結果が出るIT 化」を以ってするのが、得策だろう。従って、有望な市場である「中小企業のマネジメント層」を読者に取り込む為には、社内システムの効率化や合理化など「無駄を省く IT 化」の提案/支援ではなく、「商売としての儲けを推し量り易い = お金が儲かりそうな IT 化」を企画段階も含めて、具体的に提案/支援する事に重点を置いた媒体開発が必要となる筈。
そこまで、考えてみると「日経ネットビジネス」の突然の休刊決定は「日経IT21」の後継誌として中小企業市場の攻め手となる新雑誌を開発する中で考えられたコンセプトに「日経ネットビジネス」の扱う領域が被ってしまう為に、急遽、休刊の決定が下ったと想像する事も出来る。
アスキー「インターネットでお店やろうよ!」最終号の好調が示すように、小規模/中規模事業者のインターネットを利用したビジネス展開は発展途上で少なくない潜在読者が眠っている事は明らかである。日経BP社が得意の直販展開によって、エフエックスが想像したような切り口の新雑誌でその市場を浚うとすれば、期待して良いと思う。
※新雑誌の存在および開発の事実は現時点で把握しておりません。あくまで推量/推測とお考え下さい。(大ハズレかも)
広告代理店や広告クライアントには各種媒体資料や企画書の他、見本誌という名目で雑誌が数冊、無償で提供されています。当然、数に限りの有る物ですし、ちっともお金になっていない所へ毎号、毎号、せっせと送り続けていたら、その無駄は膨大な物になってしまうので各出版社はそれぞれの基準で見本誌の提供先を定期的に見直します。(見本誌送付はしない出版社や広告掲載後、一定期間で打ち切る出版社も有ります)
さて、昨今の経費削減は何でもしなければならない時勢では、これからも見本誌の提供数はさらに減少していく筈ですが、数値データのみだけで広告掲載を決められる訳では無い以上、日頃から触れる機会の少なくなった雑誌は、評価される機会も減り、広告媒体候補になる事も無くなってしまうかもしれません。
適切な送付先をリアルタイムで出版社側が選定する事は困難なのだとすれば、貰いたい側が手を挙げるしか無いのですが、それだと「無料ならとりあえず送れ」となってしまう事は明らかなので、多少はお得な「雑誌サンプル代」を徴収する見本誌有料提供の仕組みも検討すべきなのだろうと思います。(定期購読の変型なのでやるのは簡単かな)少なくとも必要としない所で読まれる事無く「ゴミ」として捨てられていく可哀想な雑誌が減るでしょう。
商売用のサンプルが有料の業界も沢山有りますから、雑誌広告業界もそろそろ潮時という事かもしれませんね。今まで無料だった事がもしかしたら変だったとか!!
あっ、一般読者の皆様方に置かれましては、きちんと毎号、たくさん買って下さいね。商売なので悪しからず。
「〇〇〇〇 △月号 完売です!!」というアナウンスが各出版社から発表されますが、詳細な実売率は無理として、配本部数は同時にアナウンスして欲しいのです。そうでないと「売れないので部数を絞った結果、売り切れた」のか、「売れちゃって、部数を増やしたのに、また、売り切れてしまった」のかが、サッパリ、サッパリ判らないからです。現状では、前者のパターンで「完売」となったケースが多いと思いますが、それを「完売 = 好調」とアナウンスするならば、それは厚顔という物です。穿った見方をされない為にも、是非、配本部数の併記をして下さいね。
今日の ITPro に掲載されている「記者の目」は読んでおこう。http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20020717/1/執筆は日経バイト 北郷 副編集長。即時活用重視、短期的に手早く成果を見出せる方向に流れていく傾向が顕著な日経BP社の雑誌の中で(それを近視眼的と批判する事はしないけれど)、最新技術解説に中長期的な展望も織り交ぜ、不変の真理を聊かシニカルに提示してくれる「日経バイト」は、やはり貴重な存在なのだった。
日経BP社のIT専門サイト「 IT Pro 」には、人気コラムである「記者の目」が有る。本日、掲載されている「勘と経験だけで見積もりができるか」は、5月創刊(3月にプレ創刊号有り)を控えた「日経ITプロフェッショナル」の記者が執筆した物ですが、読者の記事評価を掲載する「 FeedBack 」には活発な書き込みが行われている。記者が開陳した意見に対して、反発であれ、同調であれ、読者が反応できるのは非常に健全でポジティブな事ですから、IT Pro の「 FeedBack 」は意見交換の場として良く機能していると思います。(独自の意見を述べられる媒体は万人の支持は得られなくとも良い媒体になれる筈です)
一方、本日より有料化したプロードバンドビジネス・ラボは、発展途上なのは承知しているのでキツイ事はあまり言いたくないのですが、「有用情報の共有」や「活発な意見交換」がサイトの目標の割には、BP社側の言わば御用学者である「主任研究員」と月額945円(税込)を支払って参加する一般参加者との間の溝が必要以上に大きく感じられてしまい、コミュニティサイトとしては機能不全の感が拭い切れぬまま有料化されてしまったように思えます。サイトのハード的な枠組みを改善してから有料化する事は不可能だったのでしょうか? 結果的にコアなメンバーのみで運営されるなら手段は他にも有りますから、勿体無いです。
ブロードバンド環境を導入された方も多いと思いますが、慣れてしまうと「これって本当の広域帯?」と思う事が多々有ります。また、コンテンツに楽しめる物が少ないのも事実です。でも、お奨めのインターネットラジオが1つ「http://launch.yahoo.com/launchcast/」です。自分用にカスタマイズするには米国 Yahoo! の ID を取得する必要が有りますが専ら洋楽ばかり聞いている私には、かなりナイスなサイトです。以上、お茶濁しでした。
桜も散り始め、葉桜となって参りました。今日からは新入社員と思しき若人も街に有り、華やぎを感じる一方、厳しい世相を思います。
IT系雑誌周辺も、厳しい状態が続いていますが、そのうち、なんとかなるでしょう。感覚的操作で誰もが簡単に扱える非PC がビジネスでの通常アイテムとなる日が来ても、電子ペーパーを電車で便利に読む日が来ても、専門情報を紙媒体で欲する層は必ず存在します。その携帯性と保存性は紙媒体の特質です(電気が無くても読めるし)。IT系雑誌は急激な膨張の時期を過ぎ、商業的には淘汰の季節を迎えましたが、たとえ、20数年前に逆戻りしてPC = ホビーあるいは科学的探求の対象となってもそれはそれで楽しい事。面白い雑誌が読めると思います。これからの専門誌に求められるのは正確な情報伝達・ノウハウ提供媒体の役割ではなく、独自の視点・見解を裏付けの有る形で読者にしっかりと届ける事のように思います。仕事に活用できる専門誌も結構ですが、読んでワクワクできるのが本来の専門誌です。見解に対する好悪によって雑誌を選択する方が面白いんじゃないかいな?
ここで扱っている雑誌は数多あるIT系雑誌の中の一部分。ゲーム系や美少女系ジャンルの媒体は基本的に扱わないし、意図的に扱わないコンニャロ媒体も有る。そして、存在を知らない為、載ってない媒体も当然、有る。今日は今日まで知らなかった 1誌をご紹介。
フォーリンTV 社の「プロードバンド internet」 Web ---> http://www.broadband-internet.jp2001年4月から発行されている月刊誌(毎月29日発売) 定価780円。私は知りませんでした。(家の近くに本屋無くなっちゃったもん。事務所は神保町ですが…)雑誌の内容はプロードバンド誌としてカバーする所はカバーして有ります。読者ターゲットをシビア絞り込まずに展開する為、雑然とした感じも有りますが、結構、キッチリ作られています。「よくがんばりました」のハンコ貰えます。少数のスタッフで作っている雑誌特有のホンワカ/手作り感も有りますね。他の媒体社が中・上級者向け雑誌を総合誌として展開している中でなかなか大変だとは思いますが頑張っていただきたいと思います。
(02/14 追記)
2/8 にリニューアル創刊となった「日経クリック」、果たしてリニューアルは吉?
最近の流行を真似た、ちょっと過激な特集見出しが踊る表紙はオレンジ色と黒ベース「で、どうよ?「 Xbox 」」「 XPは初期設定のままで使うな! 」「音楽CD-R必勝テク」アングラ好きや諸々ヲタクのバックボーンを持つ記者がBP社にも多数いるとは思うのですが、なんか、こっちが恥ずかしいのは何故なのでしょう?表紙はさておき、中身は5大特集と沢山のコラムや連載等に彩られ、非常にバラエティ豊かな誌面構成となっています。記事レベルも決して低くは有りません。今回のリニューアルにあたり、「週刊アスキーを強く意識した」のは恐らく確実。(毎コミの「 PC fan 」に似てる感じもしますけれど)「新生・日経クリック」がPC総合誌である事は確かですが、良く言えば「万人向け」、悪く言うなら「良いとこ取りの八方美人でイマイチ特徴が無い?」。創刊号は売れている模様ですが(完売店続出の情報アリ、予想実売率 80% 超 !?)今後、どうなるのか、ちょっと良く判りません。(月刊誌で「 420円 」。読み捨てるには中途半端な感じですが…不思議…)
次号以降も「水着グラビアページ」は残して欲しいです。社風に負けちゃイカン。
最近は好調な雑誌が少ないだけに、各競合誌が好調誌の特集傾向や構成を研究して自分たちの雑誌に取り入れる姿勢が以前より露骨に見られるような気がします。売れる雑誌には売れるなりの理由が有る訳ですから、良い所を取り入れるのは、当然では有りますが、その結果、雑誌のアイデンティティーが希薄になっては本末転倒です。(雑誌の細分化が限界まで進んだ結果、競合他誌を意識した相補的アイデンティティーでしか アイデンティティーを保てないのは、やはり健全では無いですね。でもオリジナルって何だろう?)
お菓子や食品、ソフトウェアなど、現在、同じ事があらゆる製品カテゴリで起こっています。売らんが為にヒット商品の特長を取り込んだ後発製品が競合メーカーから乱発された結果、ユーザもどれを選んでも大差無いという認識に陥ってしまい、シェアの取り合いと価格競争が激化して誰も儲からないという悲劇。必要な人が必要だから読む専門誌であるIT系雑誌がそうならない事を切に祈っています。それじゃなくても、最近はブロードパント/ADSLとWindiws XPの特集ばかりで食傷気味なのですから。(時期的に仕方ないのは、良く判るんですけれどね…..)
リニューアル、新装刊となった雑誌がボチボチ出て参りました。
◇インプレス「iNTERNET magazine」9/29売(3週間前だ…)でリニューアルした「iNTERNET magazine」、楽しく読めました。Business、Technology、Design、Societyのそれぞれの(または複合した)ファクターで括った情報で、社会インフラとなったインターネットの今後を支える人達を応援しようとしています。従来の雑誌コンテンツはどうしても実用記事や活用記事など、作り手が考え加工した対処法や情報を一方的に与えるという形となりますが、リニューアルした「iNTERNET magazine」の姿勢は、「ビジネスモデルであれ、デザインであれ、すべての創造の基本は自発的に考え、行動する事。 学ぶべき事柄や考えるべき方向を示唆する情報は伝えるけれど、後は読者である貴方に任す」という感じです。
かなりITビジネス誌っぽくなりましたが、根底にあるのはもっと普遍的な物です。内容が多少、高度で観念的な事は確かで、読者を選別する雑誌となりました。リニューアルというより、まったく別の雑誌と思った方が良いのでしょうね。仕事の合間に読むにはハードですが、こういう雑誌が有っても良いと思います。頑張って下さい。余裕の無いビジネスパーソンが読むかは微妙。付録 CD-ROM はもう要らないですな。
◇アスキー「アスキー ネットJ 」昨日、発売となった新生「ネットJ 」。「iNETERNET magazine」がバリバリのハードSFだとすると、こちらは気軽なショートショートか。ネット周辺情報に特化した「ダカーポ」です(断言)。社会派ネタの深みは本家には及ばないけれど、気軽に楽しくヘラヘラ読めます。今後に期待。
◇アスキー「アスキー PC Explorer 」10/13発売となった「 PC Explorer (略称 PCEX)」。非常に真っ当な中級者以上に向けたPC総合誌。特集も丁寧に構成されていて、記事レベルも合格。実に優等生的。表紙は黒地に特集内容が強い色でレイアウトされており、一見「ネットランナー」。そして、内容の構成は毒気の少ない(ヲタ色を抑えた)「PC Japan」という感じ。「Super ASCII」以降「DOS/V ISSUE」「Digital Buyer」を経て辿りついたのが、この「 PC Explorer 」なのだが、何だか主体性を失っていませんか?バランスの良い良質な「本格派 PC 総合誌」である事は認めますが、「月刊アスキー」も有ります。随所に過去の遺産が垣間見得るだけに、なんか窮屈な感じで、ございます。ムチャクチャ暴れちゃってもイイのでは….(アスキー頑張れ!!)
アスキーは好調が続く「 アスキー.PC 」の刷り部数を年末商戦期に突入する10月売から「260,000部」に増加させ、「実売 200,000部」の達成を狙う。同誌は2000年度下期 ABC部数で140,000部近い数字を残しており、来月発表される2001年度上期 ABC部数でも16?18万部の数字が予想される。個人的な愉しみの為ではなく、ビジネス活用を前面に出した好調雑誌。
また、10/13に「 ASCII Digital Buyer」後継として創刊となる「 ASCII PC Explorer 」の創刊号も200,000部配本を実施予定で10万部後半を狙える雑誌として出発する。
その他、ソフトバンクパブリッシングの「ネットランナー」も6/8の新装刊以後、コア層の支持を受け「3号連続完売」と気炎を上げている。11/8売では、さらなる部数増加を目指し10万部配本を実施予定。
たまにはWebの話も…かなり、盛り下がってしまっている「サイバー・メディア」ですが、中でも「広告配信ネットワーク」は、瀕死状態ではないでしょうか?
コンテンツ・メディア選定、大量広告露出を実現するこのシステムの登場と、それを運営する大手メディア・レップの発生は大手広告代理店等のメディア利権確保という文脈で語る事も出来ます。ナショナル・クライアント級に向けたメディア・プランニングの中で「サイバー・メディア」をマス・メディアの延長・補完として捉え、その媒体特性自体は、それほど重視しないで利用するという事ならば、「広告配信ネットワーク」は、まだ、息は有るのかもしれません。
私のように専門誌、専門業種に特化した活動をし、媒体という物にいつもに拘っている者にとっては、「広告配信ネットワーク」は「死んだ」ように思えます。かつては乞われて配信ネットワークのメンバーサイトとなった大手以外のWebサイトへの配信状況を少し覗けば、惨状は明かです。(文責:f/x [エフエックス] 舩津 章)
・日経IT21中小企業のITを応援する「日経IT21」ですが、中小企業と言ってもピンからキリまでの為、レンジを広く取る意味合いを考慮したのか「500万社のためのIT活用実践誌」を謳っています。力の入った特集は「21社」の事例を取り扱っていますし(成功事例中心なのは△)、基本用語の小冊子も添付、図版も多用しています。また、具体的な説明部分の画面イメージも大きく、解説本と同様です。全体的なトーンを見ると、「寅さんのタコ社長」のような、従来はITによる業務の効率化・合理化等とは無縁だった層を取り込もうという気概に満ちていると言えるでしょう。日経IT21はターゲットを「中小零細企業のオジ」に絞った「初心者誌」です。ターゲット読者は「仕事に活かしたい」という明確な目的を持っているものの、決定的にITスキルが不足しています。苦戦する「一般の初心者誌」との違いは読んでもらうことで読者の「仕事に活かす」事。問題は「タコ社長」達が読み続けられるだけの魅力が「日経IT21」に有るか?ですが、専門用語は説明文に必要なものの、その辺りの割切り方に、一般のIT雑誌の編集癖も感じられます。(非常に難しい問題ですが)「オジ向け」が顕著なので、起業(シニア起業も含め)関連の記事も有ると良いですね。エンタープライズ系寄りの広告もたくさん有りますが媒体的には場違いチック。書店販売は正解だと思います。寸評にしては長くなりましたが期待してます。
・ITセレクトメディアセレクトの「ITセレクト」。コラムや連載の執筆者にはIT業界ジャーナリストや著名人が名を連ねている。その文体による影響もあり、業界誌的、インサイダー誌的な匂いもする。(覆面座談会も有りますしね)全体としては「日経IT21」とは異なり、もう少し上の層に向けたIT情報誌。なおかつ、娯楽性をプラスして、機内誌様の仕上りとも見える。創刊号に関しては「インテュイットの平松氏」のインタービューも有ったりして、本郷3丁目人脈のお披露目という感じも受けたが、従来のITビジネス誌とは一風、違う事は確かなので、Webによる各種サービスの始動も含めて、今後に期待したい。
・インターネットファン毎日コミュニケーションズの「インターネットファン」。コンテンツガイドに徹した気軽な作りには好感が持てます。所謂、○○Walkerなどの情報誌にも近いテイストで展開する誌面はお気楽に読めます。読者にPCの使い方までフォローした結果、気楽さを失った過渡期を経て、基本に立ち返ったインターネット情報誌はなかなか良いです。そこそこのボリュームに CD-ROM が付いていて「500円」。(Web もあるので CD-ROM 要らないですけど。プロバイダの広告は欲しいもんネ)特集の息切れがすぐ来なければ、なかなか有望な雑誌だと思います。
何?どういう意味?と思う方も多いと思いますが、これだけ雑誌が細分化してくると「非常に良い内容の雑誌」だが「広告への反響は絶無」という媒体が出てきてしまいます。雑誌にとって広告収入は大切な物なので編集側としても広告が入るように、広告効果が上がるように雑誌を作っていかざるを得ない理由ですが、これからも、それで良いのでしょうか?そろそろ、測定も難しい「広告効果」とは違う「雑誌価値」で、勝負すべき時が来たのではないかとエフエックスは「ぼんやり」考えています。
広告を生業とする広告屋が何を言っているのか、とお思いになるかもしれません。具体的な提案を近い内にお知らせできると思います。
日経BP社「IT Pro」には「読者が掲載記事に対して評価・コメントできる機能」(「Feed Back」と呼ばれています)が存在します。他の人がどのようなコメントを書いたのかも読めるのですが、これが面白いのです。
考えてみれば、これは従来の雑誌にもあった「読者のご意見コーナー」の変形なのですが、「記者の目」や「ITレポート」といったコンテンツにより、従来は編集後記に垣間見える程度であった記者・筆者の持論・提言の露出度が上昇した結果、それに呼応して「読者の意見」も増加・充実してきたように思えます。Webコンテンツでのコミュニケーション方法として面白いのです。読者同士のコミュニケーションとしてもコメントに対する共感・反論を通じて間接的に機能しています。ニュースも有り、各種連載も有る、「IT Pro」ですが、当分は安心して読めそうですね。
井上 望 IT Pro サイトマネジャーの「Feed Back」についての「記者の目」先週から「Feed Back」いい感じだね?、と思っていた矢先に書いていただけました。▼2001/02/08 追記▼
激しいネタ切れと年末進行および血中アルコール濃度の上昇によって、更新が滞りました。さて、今回はお休み中に是非、読んでもらいたいオススメのコンテンツを紹介します。日経ソフトウエアのWebにのみ存在する「Webスペシャル」という一連のコンテンツの中でも一押しは「こうしろうの MindStorms 日記 ---プログラムなんて簡単やちゃ---」です。小学生のこうしろう君がお父さんと一緒にロゴ社のMIND STORMSでのプログラミングに挑みます。既に連載は41回目となり、こうしろう君はかなりスキルアップしています。その過程が楽しい。
「与えられた物を決められたように使う事」に慣れ過ぎた我々ではありますが、私達も子供の頃の「好奇心・探求心」を失わずに頑張って行きましょう。…..というような気持ちになる良質なコンテンツなので是非、読んでくださいね。
2000年度の主な新創刊・新装刊・休刊を振り返ってみましょう。
新創刊
・日経BP社 ===== 日経ネットワーク (4/22創刊)
・宝島社 ===== 週刊ウルトラ1 (6/20創刊)
・リクルート ===== ISIZE PC相談室 (7/7創刊)
・アスキー ===== Ultra Graphics (9/22創刊)
純粋な新創刊はこれぐらい。日経ネットワークは大ヒット、創刊初年度の料金改定も珍しかった。
休刊→新装刊
・アスキー ===== DOS/V ISSUE (9/24売 刊行停止)→「 ASCII Digital Buyer 」11/24 新装刊
・アスキー ===== インターネットアスキー (5/29売 刊行停止)→「アスキー・ネットJ 」7/21 新装刊
アスキーは他にも発売日変更や誌名変更など、施策が細やかな感じでした。
休刊=====ご愁傷様でした。
・ソフトバンクパブリッシング ===== Oh ! PC 7/18売(8月号)を以って休刊
・日経BP社 ===== 日経 CG 10/5売を以って休刊
・日経BP社 ===== 日経 MAC 11/18売を以って休刊
他には技術評論社のDOS/V 誌「PC PARTS PRESS」、MDN コミュニケーション「 effects 」等が休刊になりました。日経MAC の休刊は噂は有りましたが、突然の幕切れでしたね。
2001年度もf/x [IT系雑誌ニュース]を宜しくお願い致します。
パソコンを取り巻く技術の解説誌として、黎明期より日経パソコンとともに日経BP社 パソコン局を支えてきた日経バイトがパソコン誌の細分化・一般化により苦境に陥り、「PC ネットワーキング技術の活用情報誌」としてリニューアルしたのが昨年の12月、それから9ヵ月が経った現在の状況を見てみよう。
今回のリニューアルはネットワーク化が一般化したオフィスで「バイト読者」が引き続き、中心的な役割を果たしていけるだけの情報を提供していこう、という方向性と私は理解していたが、潜在読者層にとっては「PC ネットワーキング技術の活用情報誌」と銘打った事による悪い影響が出てしまったのかもしれない。
手に取って読む事の出来ない「直販誌」の定期購読を決めるには雑誌コンセプトの明解さがポイント、「ネットワーク誌」とは「異質な存在」だけに「日経バイト」は理解されにくい。
結果、購読部数は'99年度後期数値から減少となっている様子だ。日経バイトは、この 8/18 売で「 Linux 」「 Visual Basic 」「 Windows2000 」の連載を打ち切り、次号より、新たに「 IPネットワーク」「セキュリティ」「 XML 」の連載を開始する。この施策は「純然たるネットワーク誌」への接近を意味しているが、競合誌は数多い。伝統ある「日経バイト」として進むべき道がこれで良いのかどうかは、誰も知る由もない。
「バイト レポート」・「技術トレンド」・「混沌の館」これらは「バイト」の宝物だ。「日経バイト」が「日経バイト」である事の真髄とは、実用的な記事、導入事例等ではなく、なによりも、「パソコン関連技術への知的好奇心を満たしてくれる事」、そして、「技術への純粋なトキメキを与えてくれる事」だと、私は思う。
そう、私には「パソコン雑誌の科学雑誌」的な位置付けがフィットするように思えるのだ。(でも、広告媒体としては、この路線では難しいですね。…..無責任で申し訳無いです。)記事レベルも高い、この稀有な雑誌には是非、頑張って欲しい。
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