いよいよ雑誌ネタが払底しているので書籍の紹介も(苦笑)
Webサイトの大幅リニューアルも行う予定です......
明日、前社長ホリエモン等が初公判開始となるライブドアに助け舟を出した形となっている
「USEN社長 宇野康秀」を追ったルポルタージュ風の評伝といった内容。
元新聞記者の著者が宇野本人や周辺関係者に徹底したインタビュー取材を行った上で、
それぞれの肉声をふんだんに引用する構成をとっているので、
「USEN」ひいては「宇野本人」が現在に至るまでの経緯やその根底にある思想を
取材を進める中で興味深く耳にしたであろう著者と同じ立場で読める。
この本を読むと感じるのは「宇野康秀」という人物が、
所謂、強力なリーダーシップを発揮する「カリスマ」ではないという事で、
それはタイトルにも表されている訳なのだが、
かといって、凡庸な二代目経営者ではなく「人を上手に遣う」事に長けた
実に不思議な人物像が浮かび上がる。
『何をやるかより、誰とやるかが大事だ』と言う「宇野康秀」だが、
「仲良しチーム」を分裂させずに運営する事が超高難度の曲芸技である事を
世の中の経営者は知っているからこそ、強権を使う。しかし、どうもこの人は違うらしい。
冷静かつ飄然としながらも熱い想いを内に秘める経営者像。
表面上アンバランスな彼の思想や経営手法のポイントは、
実に真っ当な「秘めた覚悟と我慢」なのかもしれません。
版元の日経BP社によると、既に3刷となり売れ行きも好調のようです。
完全無料ブロードバンド放送「GyaO」の5/14時点での累計視聴登録者数は946.3万人。
将に破竹の勢いである。「USEN」と「宇野康秀」の今後を注視したいと思った。