昨日、実施された日経BP社コンピュータ・ネットワーク局の
「 IT marketing Day 2006 」で発表された情報をお知らせいたします。
冒頭、挨拶に立たれた古沢局長の話からは、
「雑誌とWebの融合」所謂、「MAG+NET戦略」がきちんと伝わってきます。
バランスを欠いた「MAG→NET戦略」にならぬようお願いしたい所です。
■「日経SYSTEMS 」新創刊
新創刊誌「日経SYSTEMS 」の発表が一つ目のトピックですが、ちょっとビックリ!
元々の告知では「IT雑誌の統合発表」となっていた物で「新創刊誌の発表」では有りませんでした。
実際の所は、「日経ITプロフェッショナル」と「日経システム構築」を統合して「誌名変更」です。
元々、2002年5月の「日経ITプロフェッショナル」創刊とその後の部数拡大を受けて、
「日経オープンシステム」が差別化を図るべく入門記事やスキルアップ記事を削ぎ落とし、
より現場寄り/玄人SE向けに誌名変更/誌面刷新を施した(2003年3月売?)のが
現在の「日経システム構築」である経緯を考えると、
近接するフィールドを無理に分割していた2誌を1誌にする施策は判ります...それを何故。
※スキルアップ専門誌の広告集稿は他社の例も含めていつも厳しくて...。
「日経システム構築」の路線を踏襲する(というか「誌名変更+α」位にしか見えない)
【新創刊誌】「日経SYSTEMS 」の説明を行った瀬川発行人、杉山編集長の話の中では、
「まったく新しいITエンジニア向け専門誌」というお題目を虚ろに繰り返すばかりで、
「日経ITプロフェッショナル」と「日経システム構築」の事については触れませんでした。
特に今回は事情を知る広告主と広告代理店関係者を呼んでの説明ですから、
『アンタ!言わなくたって判るでしょう?』という事なのかもしれませんが、
『こんなを白々しい説明を喋らされて、お仕事大変ですね?』と思ってました。
新創刊誌「日経SYSTEMS 」は3/24創刊。45,000部予定。
新創刊誌の編集長は当然、現在の「日経システム構築」編集長の杉山編集長が務める。
4C1P広告料金は「日経ITプロフェッショナル」の広告料金をスライドして650,000円。
(ちなみに「日経システム構築」は4C1P 528,000円)
「誌名変更」でも「新装刊」でもなく、あくまで「新創刊」である以上、
「日経ITプロフェッショナル」と「日経システム構築」は2月売で「休刊」ですね。
(正式な休刊アナウンスもされず、事実上抹殺...不憫な雑誌よのう。カワイソウに...)
マイナスイメージの伴う「吸収・統合→誌名変更」ではなく、
ピッカピッカの「新創刊ですよ?!!」と打ち出したいのは判りますが、
実質的な継続誌に思える「日経システム構築」の広告料金ではなく、
「日経ITプロフェッショナル」の広告料金をスライドさせるのは疑問。
合計すると60,000部以上の実売部数を現有している2誌の既存購読者には、
個別に「日経SYSTEMS 」への購読変更案内が行われるでしょうし、
その他、「新創刊誌」購読キャンペーンも幅広く展開されるでしょうから、
予定部数「45,000部」の確保は余裕の範囲なのかもしれませんけれど、
「日経システム構築」の広告主にとっては突然の抜き打ち値上げ実施ですから。
(誌名変更じゃ値上げは出来ませんから......つまり、そういう事なんですよね.........)
(でも、統合・新装刊して部数が増えてから真っ当に料金改定しても良い筈ですよねぇ)
(何故に正直に説明してくれないのでしょうかね...)
とはいえ、「日経システム構築」は今でも現場SEの味方の良い雑誌です。
従って、「日経SYSTEMS 」も悪い雑誌である筈はありません。
記者の皆さん、誌名が変わっても頑張って下さい。