最近は雑誌広告の広告効果提示が曖昧である点を回避/補完する目的で、
無料セミナーやカンファレンスなどのイベント連動やWebサイト連動など
リアルな手応えを付加できる複合型広告企画が増えています。
(まぁ、出版社の業域自体が複合化した事が土壌となっている訳ですけど)
つまり、雑誌広告が単体で本来持っている広告効果に加え、
まったく別個のギミックを組み込んで広告効果で作り出す事で、
「雑誌広告は効果が見え難い」という批判に対する「対応策」として来た訳です。
(私自身も間違った手法とは思わなかったのですが......)
こういったタイプの複合型広告企画が頻繁に実施されるようになった結果、
企画対象となる主要なクライアント側には、食傷感が生まれつつあり、
慣れないオペレーションが急激に増加している媒体営業現場の疲弊度も増しています。
短期的な売上確保の面では複合型広告企画は有効でしたが、
金額面や企画テーマの点ですべてのクライアントに対して毎号提案できる物ではない事や、
雑誌とは別個のギミックに依存した企画構成である事から、
適合する企画が実施されない場合や通常タイプの企画実施時の「雑誌広告」は、
単体では相対的に価値の薄い物、と判断されかねない危険を孕んでしまいました。
(「企画中毒」という言い方が出来るかも......「ウメ広 中毒」に似た物...これもデフレ??)
急場を乗り切る事が出来たのならば、
今度は雑誌単体での媒体力を強化する事が、最優先課題に思えます。
基盤となる雑誌単体の価値をいろいろな面で向上させる施策の中で
Webやイベントを絡ませるにしても、多種多様な広告主のニーズにいつでも対応できる
あくまで雑誌を核にした恒常的な一体化したサービスとして実装させる事が重要だと思います。
(広告効果測定手法の標準化 / 発行部数・実売部数の透明化など)
現実には数字の上がっている企画運営を停止/ペースダウンさせることは難しいです。
しかし、打てる手は皆無ではない筈なので、平行しての作業を望みたい所です。
※例によって広告屋視点に偏っているので、誤解が生じる内容かもしれません。
様々な視点での雑誌媒体力再生に対するご意見もお聞かせいただければと思います。